輸入住宅の魅力

アメリカの住宅が、何年経っても価値が落ちない理由

日本の家は、築年数が古くなるほど家屋の価値は減少し、最終的には“価値ゼロ”になってしまうケースがほとんどです。しかしアメリカでは、多くの場合が築年数による価値減少は少なく、逆に価値が上がるものさえあります。この違いは、いったいどこから来るのでしょうか。

その違いを生む理由は、アメリカ人の暮らし方(人生の送り方)にあります。彼らは、家族構成の変化によって“住み替える”という文化を持っているのです。日本のように一度、家を建てたらその場に住み続けるという発想ではなく、家族が増えたり、また子どもたちが独立していくタイミングなどで、ライフスタイルに合った家に引っ越ししていくのです。
そんなスタイルを支えるのは、家のリセールバリュー(売却時の価値)の担保。そのためにも、流行りすたりのない「トラディショナルなデザイン」は重要な要素の一つとなります。アメリカの住宅が流行に左右されず、伝統的なスタイルのものが多いのは、そういった背景があるのです。

歴史的事実として、1929年の世界恐慌後、アメリカ政府は住宅抵当金融(モーゲージ)を拡大しましたが、このときに抵当金融に応じた金融機関は、「トラディショナル住宅」以外の住宅に住宅抵当金融を認めようとしませんでした。長い歴史の中で美的評価の安定したトラディショナル様式であれば、市場での資産価値が下落しにくいと考えたのが理由です。
アメリカ人が頻繁に住まいをDIYし、ペンキの塗り直しなど古くなった部分にきちんと手を加えているのは、リセールバリューを担保するために大事な作業の一つ。しっかりと手入れされた物件は、高く評価されるといいます。また街全体の価値を守り、高めるのも住まう人の責務。ゴミが増えて美観が損なわれたり、治安が低下したりしないよう、住民たちで協力し合いながらコミュニティ全体で街を見守っていくそうです。ちなみにアメリカの映画で、ポーチに置かれたベンチに座って日向ぼっこをする老人がよく描かれますが、映画における意味合いはさて置き、その生活の背景にあるのは、街の番人として監視しているといった側面もあるといいます。

日本においては、住み替えるという発想はなかなか定着しそうにありませんが、街の価値を守り、高めるという点においては、参考になる部分もあるのではないでしょうか。