輸入住宅の魅力

アメリカの街並みが美しいのは、「プランブック」があるおかげ

「アメリカの住宅が、何年経っても価値が落ちない理由」の記事の中で、リセールバリューの担保の話をしました。アメリカには日本とは違い、“それまで住んできた住宅を、その購入価格に保有期間の物価上昇分程度の値上がり分を加算して売却できる市場環境”が整っています。そのための一つの大きな要素となっているのが、住宅抵当金融(モーゲージ)。その抵当権評価に耐える住宅設計(デザイン)というわけです。

とはいっても、歴史的背景も含めた建築デザインを本格的に学んでいる施工者もいれば、そうでない人もいます。それによって同じトラディショナル住宅であっても、デザインに差が生まれてしまえば、抵当権評価にも大きな影響が出てきます。そんな背景もあり、アメリカでは「ホームプランシステム」というものが生まれました。

ホームプランシステムとは、あらかじめ歴史的にも社会的にも吟味されたうえで作成された数多くの設計図を収めた「プランブック」の中から、自分たち、そして街並みに合ったプランを選び、建築するというもの。その道に精通した人材が、全体の建築様式、間取り、家族構成、耐久性、断熱性、生活空間、ライフスタイル、各市域の建築基準法などを考慮して、現代の生活に見合うように見直して作成しているため、気をてらったデザインや、伝統様式を無視した、または間違った認識で設計されたものは、このプランブックには掲載されません。だから住宅抵当金融(モーゲージ)が成立し、物価上昇分程度の値上がり分を加算して売却できる市場環境も整い、結果、アメリカの街並みが美しく保たれるのです。

プランブックには透明図と平面図が示され、1冊で100~500種ものデザインが収められています。プランブックに掲載されている住宅の設計図書(建物配置図、基礎図、平面図、立面図、断面図、詳細図、建具図、設備図など)は、ブランブックの出版社に連絡をすれば、すぐに入手できます。普及版のプランブックは、通常1冊1000円~2000円程度で購入できます。

もちろんそのプランをそのまま日本で適応することは難しいでしょう。しかし勉強にはなると思います。洋書店や海外旅行などの折りにプランブックを手に入れ、参考にすることで、きっとこれからの家づくりに役立つはず。あなたのセンスや感性もより刺激されることでしょう。