輸入住宅の魅力

「プランブック」のメリットとアメリカでの使われ方

“アメリカの街並みが美しいのは、「プランブック」があるおかげ”という記事でご紹介したプランブック。その最大のメリットは、プランブックを購入することで数多くの住宅プランを比較・検討することができ、その結果としてデザインや間取り、機能性などを学び、“良いものを見分ける目”を養うことができる点にあります。日本における一般的な家づくりの場合、ハウスメーカーやビルダーにプランを頼むことになりますが、その場合、何パターンも提示してくれはしません(ましてやプランブックのように100から500ものプランを用意してくれるはずもありません)。今の時代はインターネットで検索し、さまざまな間取りを参考にすることはできますが、これが輸入住宅になると、圧倒的に比較検討できるデータ量は少なくなるのが現実。さらに言えば、欧米の伝統様式に則った本物のデザインをネット検索で数多く見つけるのは簡単ではないでしょう。

アメリカの場合、建設予定のある人は、プランブックから気に入ったものを選び出し、より詳細に研究するために設計図面を入手します。そして建築基準法などの具体的な検討は、設計士に相談。修正がある場合は、元の設計者に依頼するのです。ホームプランシステムは、従来までの設計業務で消費者には明らかにされなかった数多くの問題を、安価に、性格に、素早く入手できるようにするもので、とても合理的な仕組みと言えるでしょう。

アメリカにおいてプランブックを提供している会社は数百社もあり、各社から数百、数千ものプランが発表されています。1冊だけ発行している小さな会社もあれば、30冊以上も発行している大きな会社もあります。プランブックはそれぞれテーマごとに編集されており、最大手である米国アリゾナ州のホームプランナーズ社では、「デザイン全集」「伝統的ホームプラン」「現代的ホームプラン」「実現可能なホームプラン」「豪華なドリームホーム」「平屋住宅」「2階建て住宅」「多層及び斜面地の住宅」「別荘」「初めて家を持つ人のための住宅」「壮年夫婦の住宅」「人数が増えた家族のための住宅」「間口の狭い土地の住宅」「田園風住宅」「少予算で建てる住宅」「人気の高い住宅」「ニューイングランド風住宅」「ビクトリア風ドリームホーム」「ウエスタンホームプラン」「増改築のためのホームプラン」「デッキプラン」「景観プラン」「裏庭景観プラン」などが発行されています。

このように各社はテーマを設けて、消費者の高いニーズに応えようと努力しています。これだけ豊富なプランを見れば、きっと理想が見つかることでしょう。アメリカの人々が住まいに関して関心が高く、日本人に比べて知見も豊富なのは、こんな背景も影響しているのだと思います。