輸入住宅の魅力

旧古河庭園に佇む、ジョサイア・コンドル最晩年の作

旧古河庭園の北側の小高い丘に建つ洋館は、日本の西洋建築の父としてご紹介したジョサイア・コンドルによるもので、大正6年5月に竣工しました。煉瓦造による躯体に外壁を真鶴産の新小松石(安山岩)の野面積で覆い、屋根は天然スレート葺き。地上2階・地下1階の美しい建物です。
1階はすべて洋式で、主にゲストをおもてなしするための空間に仕立てられています。その一方で、2階は寝室を除くすべての部屋が和室。和と洋の異なる文化が混在する空間でありながら、それらが違和感なく融合されている姿を見ると、ジョサイア・コンドルの卓越した設計・デザイン力を感じてしまいます。ちなみに2階のホールにはトップライトが設けられ、自然光が豊かに取り入れられています。
この洋館は、大正12年に発生した関東大震災では約2000人の避難者を受け入れたといいます。大正15年7月以降は貴賓のための別邸となり、戦後は英国大使館付き武官の宿舎として利用されたそう。所有権は国に移りましたが、東京都が国から無償で借り受け、昭和31年に一般公開。平成18年1月16日には、文化財保護法により、名勝指定を受けています。
この庭園は、もともと陸奥宗光の邸宅で、次男が古河家の養子になったのち、古河家の所有となったそうです。残念ながら当時の建物は現存していません。

所在:東京都北区西ヶ原一丁目
TEL:03-3910-0394
交通:JR京浜東北線 上中里駅 下車 徒歩7分