輸入住宅の魅力

洋の伝統美と和の職人技が融合した「横浜家具」

横浜家具をご存知でしょうか。その歴史は古く、輸入住宅がお好きな方にはとても興味深く、またその美しいデザインにきっと魅力を感じることでしょう。

幕末に横浜が開港され、海外から人やものがたくさん入ってくるようになりました。そのときに暮らしに必要な家具も持ち込まれます。当然のごとく、使っているうちに壊れたりしますが、かといってわざわざ自国に持ち帰って修理することには無理があります。そこで横浜の木工職人に修理を依頼したのが、「横浜家具」誕生の始まりです。

当初は修理だけでしたが、やがて職人たちは西欧風の家具の形状を学び、そこに自らの職人技を融合し、家具作りを始めます。明治10年代から大正12年(関東大震災のあった年)頃にかけては、東洋の趣きが感じられる彫刻をあしらった家具が盛んに輸出されていきます。そんな歴史をいまもなお受け継ぎ、根強い人気を博しているのが横浜家具。ちなみに横浜山手にある「エリスマン邸」や「外交官の家」の家具は、横浜の職人による横浜家具です。

エリスマン邸

エリスマン邸

外交官の家

外交官の家

横浜家具の特徴は、「合板をなるべく使わず、無垢の木を主体として作ること」「釘は補助的に用い、木と木の接合には“ほぞ接ぎ”という日本古来の手加工の技術を使うこと」「分業を行なわず、木の選択から仕上げまで一人の職人がすべてを担当すること」。ひとりの職人が、作った家具の全体・詳細を把握しているため、傷つけば削って補修し、壊れればその部分だけ分解して交換することができ、当初の状態に戻すことが可能となるのです。いいものを長く使い続けるという西欧の、いや日本にも従来は存在した大切な価値観を、しっかりと受け継ぎ、表現してくれる家具なのです。

デザインは、17~18世紀ヨーロッパのクラシックスタイルが中心。木目や木の収縮等を計算してつなぎ、微妙なゆがみなど調整し、仕上げるのは、日本人ならではの細やかさ。西欧の文化と日本の文化が出会って生まれた横浜家具は、輸入家具とはまた違った味わいを届けてくれます。自宅のインテリアコーディネートを考える際の一つの選択肢にしてみてはいかがでしょう。