ヨーロピアン

スイス・コテージ様式

様式における背景は、イタリアネイト様式の項(ピクチャレスク様式の解説)をご参照ください。

スイス・コテージ様式(1840~1860年)

ピクチャレスク様式の一種で、緩い屋根勾配の切妻屋根に、玄関部分に妻入りの2階建てポーチ(2階部分のベランダ)がついているフォルムが特徴。柱、梁部分は構造体(または化粧)の枠材の抑えで構成(スティック様式的)され、玄関ポーチ部分の構造体を化粧にも使い、方杖、筋交い、手摺り(板)をすべて山小屋風の装飾に仕上げています。また、鎧戸付きのケースメント・ウィンドウを採用しています。

現代においても、スイスほど絵画的(ピクチャレスク)に美しい国はないと言っても過言ではないでしょう。英国人であるP・F・ロビンソンは、1823年に著した「農村建築、または装飾されたコテージのための一連の建築」の中で、住宅のデザインとしてスイス・コテージ様式を推奨しています。また、アンドリュー・ジャクソン・ダウニングは、著書「ビクトリアン・コテージ・レジデンス」の中で、「自然好きで、絵画的な嗜好で、アメリカの裕福な高原別荘として、いずれかの様式で住宅をつくることができる人なら、誰でもスイス・コテージ様式を模倣することによって、その住宅を一段と興味深いものにすることができる。またそれが叶わなくても、少なくともその住宅は表情豊かで、人目を惹くことになる」と述べています。豊かな自然の中に溶け込みながら、美しく個性を輝かせる佇まいであることが言える様式です。